宍道湖の環境と日本一の漁獲量Environment in Lake Shinji and catch in Japan
宍道湖は我が国の代表的な汽水湖(海跡湖、変塩型低塩汽水湖)で、『出雲風土記』にみられるように、古い時代からこの地に住む人々の生活と深い関わりを持ち、その自然の美しさは人々の生活に潤いを与え、豊かな漁業は生活を支えてきました。
産地別で全国1位
日本で7番目に大きい宍道湖は、海水と淡水とが入り混じった汽水湖と言われる独特の湖です。この特殊な環境が良いしじみを生み出しています。
日本に生息するシジミ属3種Three species of Pseudomonas living in Japan
ヤマトシジミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マシジミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本に生息しているシジミ属CorbiculaはヤマトシジミCorbicula japonica PRIME、セタシジミCorbicula sandai REINBARDT、マシジミCorbicula leana PRIMEの3種です。外観はかなりよく似ています。しかし生態的な面では大きな違いがあります。
ヤマトシジミは汽水域(汽水湖・河川感潮域)に圧倒的に優占し、内水面漁業の最も重要な漁業資源となっています。
セタシジミは琵琶湖の固有種で、琵琶湖におけるシジミ漁業の漁獲対象生物です。
マシジミは従来、水田周辺の小川を中心に多く生息していました。しかし、水田で有機肥料から化学肥料への転換や除草剤をはじめとする農薬の大量使用が行われたことと、河川改修・農地整備による護岸の直線・コンクリート化および3面工事によりほとんど姿を消してしまいました。
このように日本には3種のシジミが生息していますが、シジミ漁業の漁獲量の99%以上はヤマトシジミです。
しじみに含まれる栄養素についてAbout the nutrients contained in shijimi
宍道湖のしじみには、ビタミンB12、ミネラル、必須アミノ酸、タウリン、鉄分が豊富に含まれている為、新陳代謝を促がし、若返り、疲労回復等に効果があり、肝臓や目に必要な栄養素が摂取されやすい形で凝縮されている効率の良い健康自然食品です。
健康にも良い!しじみ汁
宍道湖のしじみで作る味噌汁は活性酸素を抑え、アルコールを代謝する酵素の活性化を高め二日酔い等にも良い働きをします。
しじみは「アミノ酸スコアが100」
「アミノ酸スコア」とはたんぱく質の栄養価を示す指標をいいます。 人間のからだの20%は、たんぱく質を構成しているわずか20種類のアミノ酸です。体内で合成できるものが11種類の非必須アミノ酸、食べ物から摂取する必要のある9種類の必須アミノ酸に分けられます。しじみは「必須アミノ酸」がバランスよく含まれており最高値の100となっています。
【必須アミノ酸】
ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、 スレオニン、トリプトファン、バリン
しじみといえば「オルニチン」
肝臓にはしじみがよいと昔から言われてきました。 それは遊離アミノ酸と呼ばれる「オルニチン」が豊富に含まれているからです。肝臓は栄養代謝、解毒など重要な働きをしています。 その過程で発生するアンモニアを無毒な尿素にまで分解するのに「オルニチン」が必要なのです。肝機能をサポートすることでアルコールの分解が進み、二日酔いを予防したり疲労感を抑制したりします。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
しじみには「ビタミン」も豊富
ビタミンB群「ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12」が豊富に含まれています。特にビタミンB12は、赤血球のヘモグロビンの生成を助け、悪性貧血を予防します。 ビタミンB2は、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に必要、新陳代謝をよくします。ビタミンB6は、皮膚や粘膜の再生を助けます。
牛乳よりも多い「カルシウム」
あまり知られてはいないのですが、ミネラル類もバランスよく含んでいます。カルシウムは、骨や歯の維持、精神安定の働きをします。 しじみのカルシウムは同時に含まれるマグネシウムの働きで吸収率が高く、煮立てる時に「米酢」を入れることで殻から溶け出しさらに摂取することができます。(水1カップ当たり小さじ1杯半)
「塩水で砂抜き」と「緩慢冷凍」で栄養価アップ
0.5%塩水で12時間かけ、砂抜きすることにより旨み成分であるアラニン、グルタミン酸が増加。ゆっくり冷凍することがストレスとなり、身を守るためオルニチンを作ります。一般的に急速冷凍のほうが緩慢冷凍より品質が保たれると言われています。しじみに限っては細胞内の水分が大きな氷の結晶となり組織を傷つけることにより、 旨み成分が出やすくなるのです。